EAAについて、押さえるべきポイント
- EAAは、20種類のアミノ酸のうち、体内では合成することができない、食品から摂取する必要のある必須アミノ酸9種類を配合したものです。
- EAAを摂取すると、筋肉合成の促進と筋肉分解の抑制、筋疲労の緩和といった効果を期待できます。
- EAAの摂取方法は、タイミングはトレーニング中が主で、朝起きたとき、トレーニング前もおすすめです。摂取量としては、1日に15g程度を目安とするのがよいでしょう。7gでは筋肉合成の反応見られなかったという報告もあるので、気を付けたほうがいいです。
- EAAのおすすめサプリは、山本義徳先生監修の「EAA9(VALX)」です。
EAAとは?
『EAA』は20種類のアミノ酸のうち、体内では合成することができない、食品から摂取する必要のある必須アミノ酸9種類を配合したものです。摂取して高強度のトレーニングが行われたときに筋肥大が狙えるほか、筋たんぱく合成は『BCAA』を上回るとも言われています。ただ、『EAA』は一気に摂取すると浸透圧性の下痢を引き起こしてしまう可能性があります。運動中に少しずつ飲むとよいでしょう。
BCAAとの違いってなに?
簡単に言うと、カバーしている栄養成分の違いです。EAAは必須アミノ酸9種類がすべて含まれているのにたいし、BCAAはバリン・ロイシン・イソロイシンの3種類が含まれています。
そのため、栄養を十分に摂取できていて、トレーニングのためだけにサプリを活用するという方はBCAAで十分です。価格がEAAのほうがやや高いため、自分が日常生活のなかで、正しく栄養を摂取できているのかどうかで、どちらを利用するか判断しましょう。
EAAを摂取する効果
筋肉合成の促進
EAAの中のロイシンは、mTORシグナル伝達系を活性化する働きを持っています。mTORシグナル伝達系はタンパク質合成の指示を出す機能のため、ロイシンを摂取することで、筋肉合成を促進することができます。
筋肉の分解抑制
トレーニング前またはトレーニング中にEAAのサプリメントを摂取していれば、血中のBCAA濃度が高まり、筋タンパク質の分解経路(ユビキチン-プロテアソーム系)を阻害して、筋肉の分解を抑制することがわかっています。
「ユビキチン・プロテアソーム系」とは、古く不要なタンパク質を分解・排出させる経路です。
この分解経路によって、トレーニングによって発達した筋肉はトレーニングを行っていないと必要性が低いと判断されるため、分解されて筋肉量が減ってしまいます。
また、ロイシンとイソロイシンには、筋肉にグルコースを取り込む作用を促進する働きがあるため、筋グリコーゲンが消費されて、枯渇してしまうことによる筋肉の分解も抑制します。
筋疲労の緩和
トレーニング後にEAAを摂取すると、筋力低下を防ぎ、筋疲労の回復を早めることがわかっています。いわゆる筋肉痛も軽減できます。
EAAの摂取方法
摂取タイミング
筋トレ中
短時間の筋力トレーニングであれば、筋トレ開始30分前に摂取したEAAで十分です。しかし、1時間半、2時間以上など長時間の筋トレに励む人は、途中でエネルギー消費と共にアミノ酸も不足してしまう可能性があります。運動の最中にもEAAを補給することで、アミノ酸の不足を防ぎ、最後までハードなトレーニングをやり抜くことができます。ワークアウトドリンクとして活用しましょう。
朝起きてすぐ
眠ってる間は栄養補給ができません。つまり、血液中のアミノ酸濃度が下がってしまっている。アミノ酸濃度が下がったままだと、筋肉が分解されてしまうためできるだけ速く上げる必要がある。朝ごはんを食べて、アミノ酸濃度が徐々に上がっていくのを待つより、起きたらすぐにEAAを飲んでアミノ酸濃度を回復させることが重要になります。
EAAの摂取量目安
EAAの摂取量は「10g~15g」を目安にしましょう。
海外の研究によると、1回あたり7gのEAAを摂取しても、筋肉の合成はうまく働かなかったというものがあります。筋肉を合成してくれるEAAの効果を最大限発揮するには、1回あたり「10g~15g」を目安にするといいでしょう。
EAA摂取時の注意点
私たちの体は、肉や魚などのたんぱく源を消化器官で分解し、アミノ酸として体内で利用します。EAAはすでに分解後のアミノ酸を取り込めるので、消化・吸収が非常に早いという特徴があります。
そんなEAAを溶かしたドリンクを一気に飲むと、胃で消化する必要のないアミノ酸は一気に腸に到達します。腸管内の濃度が高まることによって、その濃度を薄めようとして腸の中の水が増えます。水が増えることが原因で結果として、浸透圧性の下痢を起こしてしまいます。
それを防ぐために、EAAは複数回に分けて、ゆっくり摂取することを心がけましょう。
EAAサプリの選定基準
バリン・ロイシン・イソロイシンの配合量
ロイシンは、mTORシグナル伝達系を活性化する働きを持っています。mTORシグナル伝達系はタンパク質合成の指示を出す機能のため、ロイシンを摂取することで、筋肉合成を促進することができます。
そのため、ロイシンの摂取量を多めに、バリン:ロイシン:イソロイシン=1:2:1の割合で摂取するのがよいとされています。
トリプトファンの配合有無
トリプトファンは別名「しあわせホルモン」とも呼ばれ、人間の精神面や感情に関わっている成分です。トリプトファンが脳内で活用されるとセロトニンという物質に変わります。
ここで注意が必要なのが、トリプトファンは副交感神経優位の状況を作り出す成分だということです。現在トリプトファンを摂取することによる筋肉合成への悪影響は確認できていませんが、知っておいた方がいい事実でしょう。
一方で、トリプトファンが含まれないEAAは摂取しても、筋肉合成の反応が見られなかったという報告もあります(含まれていなくても筋肉合成があったという報告もあります)ので、トリプトファンが含まれているかどうかについても今後も注視していく必要があるかと思います。
サプリの形状
粉末タイプ
粉末タイプでEAAを摂取するメリットは、水分を一緒に取れることです。粉末タイプは水やジュースに溶かして飲むのが基本的な摂取方法なので、運動時などに飲めばEAAと水分が同時に取れて楽です。
タブレットタイプに比べると値段も安いものが多いので、お財布に優しいのも嬉しいポイントです。日常的に飲むものなので、安いに越したことはありませんね。大容量パックなどもあり、一度にまとめ買いすると更に割安になっていることなどもあります。経済面を重視する人は、まずは粉末タイプのものを試してみるのがおすすめです。
ただし、味が好みではなかった場合に最後まで飲み切るのが難しいことが難点です。もし大容量パックで買ったのに味が口に合わなかった場合、どうやって消費するか困りますよね。その場合は混ぜるものを変えたり、味を薄めたりなどのアレンジを加えてみるといいでしょう。
タブレットタイプ
タブレットタイプのメリットは、粉末タイプに比べると味で好みを左右される心配がなく、飲みやすいことです。持ち運びも便利で手軽に飲めるので、続けやすいといったメリットもあります。重さも粉末タイプより軽い商品がほとんどです。
また、タブレットタイプだと一粒単位で成分が分かるので、自分がEAAを摂取した量を管理しやすいのも特徴です。自分が何グラム摂取し忘れたかなど、細かい摂取量まで把握できます。
しかし、製造コストがかかってしまうタブレットタイプは、どうしても粉状タイプよりも価格が高くなってしまう傾向があります。できるだけ安いコストで済ませたい人は、まずは粉末タイプを試してみて、もし飲みづらければタブレットタイプに変更するのもおすすめです。
フレーバーで選ぶ
フルーツ系フレーバー
さっぱりしたフレーバーが好きな人は、フルーツ系のものがおすすめです。甘ったるくなく後味も良いので、飲みやすいのが特徴。EAA王道のフレーバーです。レモンやオレンジなど定番のフルーツ系などが人気です。
最近ではパッションフルーツやティー系など、色々な味が登場しています。一つの商品を使い終わったら、次は違う味を試してみるのも飽きが来ずに楽しめるのでおすすめです。
甘い系フレーバー
甘い系のフレーバーが好みの方は、チョコレートやストロベリー味がおすすめです。ただ、甘い味はフルーツ系の味に比べると飽きやすい場合が多いので、少し飽きてきたなと感じたら味の種類を変えてみてもいいでしょう。
商品によっては甘みが強いものもあります。もし甘みが強すぎると感じたら、フルーツ系のフレーバーに変えたり、メーカーを変えるなどして対応するのも有効な手段です。
プロテインなどと併用して摂取する人は、プロテインは甘い系フレーバー、EAAはフルーツ系フレーバーなど別々の種類にしてみるのもおすすめです。味に変化をつけて摂取することで、飽きることなく続けることができますよ。
ノンフレーバー
ジュースなどと混ぜて飲む人は、ノンフレーバータイプが合う場合もあります。ただし、味に強いこだわりがある人や、どうしても自分の好みのジュースなどで割って飲みたい人以外は、味付きの方がおすすめです。
レビューなどでも、「ノンフレーバータイプを購入したけど、苦みがかなり強いせいで続けられなかった」という声はたくさんあります。それだけEAAの苦みは緩和するのが難しく、飲みづらく感じてしまうケースが多いのです。
ジュースで割ってもEAA独特の苦みが強く残り、飲みづらく感じてしまうこともあるでしょう。その場合は、自分の好みに合うフレーバータイプのものを探してみましょう。
EAAのおすすめサプリ
EAAはタンパク質に含まれているアミノ酸の一部のため、タンパク質を摂れば摂取できます。そのため、肉類や魚類を十分に食事で摂取していれば摂取可能です。鶏むね肉と豚ロース肉にはEAAが豊富に含まれているため、意識して食べると効率的にEAAを摂取できるでしょう。
とはいえ、トレーニング前30分など、自分がEAAを取りたいタイミングに食事をできる人は限られるため、EAAのサプリメントを紹介します!
EAA9(VALX)
価格:定期コース初月4,600円(通常9,200円)
山本義徳先生監修のEAAサプリメントです。山本先生は県内一の名門校である静岡県立静岡高校を卒業後、早稲田大学政治経済学部を卒業された才人なのですが、剛力の持ち主としてパワーリフティング界で名を馳せました。1991年には、東京都パワーリフティング選手権大会で優勝し、ボディビルダーに転身。94年には東京都ボディビル選手権で優勝。海外の大会で幾度も優勝を勝ち取ってきた方です。そんな実績十分な方が監修されているだけあって、味、成分ともに太鼓判を押すことができる商品です。
一点だけ、トリプトファンが含まれているので、気にされる方は別の商品を選んだ方が良いかもしれません。
ファイナル EAA+HMB(ファインラボ)
価格:6,979円
HMBもプラスされた必須アミノパウダーです。肝機能へのアプローチや、たんぱく質合成作用のあるロイシンの配合比率を強化。更にHMBも配合することにより、筋肉の肥大をしっかりとサポートしてくれる製品となっています。
フレーバーはアミノ酸の苦みを抑えるために、100種類以上のテストの中から選び出されたストロベリー味を採用。EAAとHMBがバランスよく摂取でき、なおかつ味も美味しいと、多くの方から高評価を得ている人気商品です。
Controlled Labs Purple Wraath(CONTROLLED LABS)
価格:6,997円(90回)
私が調べた限りでは1番安いEAAです。成分を十分で1杯で7gのアミノ酸を摂取できます。味もねるねるねるねのような味で、少し不思議な感じではありますが、非常に飲みやすいです。パッケージなどがやや怖い感じですが、気にならなければぜひおすすめしたい商品です。
EAAまとめ
EAAについてわかりましたでしょうか?トレーニーの筋トレ効果を最大化するには、EAAは不可欠です。ぜひ取り入れてみてください!