筋トレを始める前に必ず押さえておきたい!筋肉合成の仕組み

筋トレを始めてみたものの筋肉がなかなか増えない。最初は筋肉が増えたけど、思ったほど筋肥大しない、扱える重量が増えない、といった方は、筋肉合成に必要なことができていない場合が多いです。
ぜひ筋肉合成の正しい知識を知り、筋トレを筋肥大に100%フィードバックできるようにしましょう!

筋肥大の基本方程式

筋肉合成-筋肉の分解=筋肥大

この方程式を守れば必ず筋肥大は進んでいきます。そのために押さえなければならない筋肉合成の仕組みがあるので、しっかりと学んでいきましょう。

身体の構成要素

まず知っておきたいのが、身体の構成要素として、タンパク質が多くを占めているという事実です。
タンパク質は、筋肉、臓器、皮膚、骨、毛髪などのあらゆる部分の構成要素であり、体の機能を調整するホルモン、酵素、抗体などの材料でもあります。

ヒトの身体の構成要素

  • 水分 : 62.6%
  • タンパク質:16.4%
  • 脂質:15.3%
  • ミネラル:5.7%
  • 糖質:1%未満

上記の通り、身体の20%程度をタンパク質が占めています。

タンパク質の性質

そんな非常に重要なタンパク質なのですが、実は常に分解されていっています。
筋肉のタンパク質については、特に入れ替わりのサイクルが早く1日に1~2%程度分解され、新しい筋肉と入れ替わっているのです。

通常はこの分解と合成のサイクルのバランスが保たれているため、一定の体積で身体が保たれているわけです。

逆に言うと、このバランスを崩し、筋肉の合成量が筋肉の分解量を超えるように、栄養を取り、トレーニングをすることで、筋肥大を起こしていけるということです。

筋肉合成の仕組み

筋肉合成-筋肉の分解=筋肥大」の方程式に沿って説明すると、まず「筋肉合成」の仕組みについてです。

先に結論を言ってしまうと、「筋トレをする」というのが答えなのですが、筋トレすると、なぜ筋肉が合成されるのか、知っておきましょう!

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筋肉の構造

そもそもの筋肉の構造について、まず正しく理解しましょう。
筋肉、つまり骨格筋は、筋繊維が束になったものです。そして、筋繊維は多数の細胞核を保持しています。まずはこれを頭に入れておいてください。

筋肉合成の調整機能mTORのリン酸化

筋肉合成、つまりタンパク質を合成する過程で最も重要なのが、mTOR(エムトール)という細胞内のシグナル伝達に関与するタンパク質キナーゼの一種です。

トレーニングを行うと、DNAからタンパク質を合成するための設計図を写し取る「転写」という働きが活性化します。転写のあと、実際に設計図からタンパク質を合成する「翻訳」という過程が存在しますが、そこでmTORが促進剤としての力を発揮します。

mTORでのリン酸化が進行すると、タンパク質の合成が高まるのと並行し、タンパク質の分解を抑制する作用が働くため、筋肥大がより促進される形となります。

筋トレによる筋肉合成

筋トレによって筋肉に負荷を与えると、筋繊維内のmTORがリン酸化されます。
リン酸化したmTORはタンパク質リン酸化酵素として作用することによって、タンパク質を合成する働きをもつリボソームという細胞内小器官を活性化します。

つまり、筋トレをすると筋肉合成を促進する体内の分泌物質が活性化して、筋肥大できる!ということですね。

最後に山本先生の動画も載せておきます!ご参考まで!

筋肉分解の抑制方法

筋肉合成-筋肉の分解=筋肥大」の方程式の通り、筋肉合成を増やして、筋肉分解を抑えれば、筋肥大を起こすことができるので、ここでは筋肉の分解の抑え方について記載します。

筋肉は何もしなくても常に分解されますが、さらに分解が促進されてしまう場合が2パターンあります。

筋肉分解が進む状況①

それは、エネルギー不足の状態に陥った時です。
簡単にいうと、お腹が減った時です。

お腹が減ったというのは、血糖値が下がったということを意味します。
筋肉にはグリコーゲンとして糖質が蓄えられていますが、血糖値が下がり、この糖質が枯渇すると、体内の遊離アミノ酸からエネルギーを生成するモードに切り替わります。
遊離アミノ酸が消費された分は筋肉を分解することで補われ、筋肉の分解が促進されてしまいます。

ということは、皆さんお判りでしょうか?
お腹を減らさないようにできるだけ糖質を一定量維持する、つまりお腹が減る前に食べ続けることが重要ということです!

ちなみに管理人は3時間おきぐらいに、BCAAなり、おにぎりなり食べるようにしております!

筋肉分解が進む状況②

もう一つのパターンは、トレーニングを実施したときです。

トレーニングを行うと、まず筋肉内のBCAAがエネルギーとして消費されるため、筋肉分解が一時的に促進されます。
不思議ですね、トレーニングしているのに筋肉が減るという矛盾です。

これをできるだけ防ぐため、トレーニング前、トレーニング中にBCAAを摂取してトレーニングに臨むトレーニーが多いです。ジムにいるマッチョたちが飲んでいる謎な色の液体はBCAAです!

繰り返しになりますが、筋肉の分解を抑えるには、お腹を減らさないこと!
具体的には、糖質(おにぎりなど)を3時間おきぐらいに摂取し、タンパク質を1日体重の2倍のg(体重70kgなら140g/日)を摂取するようにしましょう!

まとめ

以上が筋肉の合成・分解の基本的な仕組みになります。
これで、筋肥大に向けた食事・トレーニングをなぜ行わなければならないか、わかりましたね。基礎を抑えれば応用方法は無限大です。
さらに筋トレ道を究めていきましょう!

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