筋肥大を起こす方法が筋トレ以外にないものか?そんなことを考えたことはないでしょうか?正直そんな方法はないのですが、筋肥大を起こすための刺激はトレーニングだけではありません!
筋肥大を起こすためには、高重量を扱ってトレーニングをするなかにも意識すべき点は大きく5点あります!
この知識で明日からの筋トレをもっと楽しくやっていきましょう!
筋肥大への刺激のプロセス
基本的なトレーニング刺激の概要を図に記載している通りです。
それぞれのトレーニング刺激について、詳細に説明していきます。
メカニカルストレス
メカニカルストレスとは、力学的な刺激で、筋トレを行ったときに入る刺激で基本的な刺激となります。筋トレで通常の生活では発揮することのない力を発揮すること自体が筋肉にはストレスとなり、力学的刺激となります。
このメカニカルストレスだけでは、筋肥大は発生しないので、適切なボリュームで筋トレを実施する必要があります。
筋肉合成を促進する成分分泌
筋肉合成を進めるには、筋肉合成の指示を出すシグナル伝達系の活性化と筋肉合成を促進するホルモン分泌(テストステロン、成長ホルモン)が必要になります。
mTOR(筋トレ合成の指示)の活性化方法
筋トレ合成の指示を出させる、つまりmTORを活性化させるためには、以下の刺激が必要になります。
- メカニカルストレス(重りを持つことによるトレーニング刺激)
- 筋収縮に伴うエネルギー消費量
- 筋活動の持続時間
- 筋繊維の疲労
上記を満たすため、1種目については、80%1RM×6-9rep×3セットのトレーニングを行うことが最適なトレーニング内容となります。
無酸素性代謝物(乳酸、水素イオンなど)の蓄積によるホルモン分泌
速筋繊維を動員する無酸素性運動(いわゆる高重量を扱って行う筋トレ)を行うと、無酸素性エネルギー代謝が起きます。無酸素性エネルギー代謝では、糖質がピルビン酸に分解され、そのピルビン酸は速筋繊維内で乳酸に分解されます。
そこで生成された乳酸は、筋肉内の溶液に蓄積されます。
細かく書きましたが、要は高重量で筋トレすると筋肉に乳酸が蓄積されます。
筋肉内に乳酸が蓄積されると、ホルモン分泌を調整している脳の間脳視床下部まで信号が送られ、テストステロンや成長ホルモンが分泌されます。
テストステロン・成長ホルモン(IGF-1)
筋肥大を促進するには、体内の分泌物質を効率的に引き出すことを意識することも重要です。ここでは、どうすればホルモンが分泌されるのか、説明していきます。
テストステロンについて
筋肥大に関るホルモンとして最も重要なホルモンがテストステロンです。
テストステロンには、タンパク質の合成を促進する効果があります。
筋トレを行うと、テストステロンは分泌量が20-30%増加します。
そのため、筋トレを継続的に実施することで筋肥大を促進する効果が見られるようになります。
筋トレを行う際、テストステロンの分泌を効率よく行うためには、80%1RM×6-9rep×3セットのトレーニングをインターバルを短くして行うことが重要です。
あまりにもインターバルが短いと高重量を扱えないということもあるので、ぎりぎりを見極めてトレーニングしていきましょう。
成長ホルモンとIGF-1について
筋トレ実施後の15~30分後、成長ホルモンの分泌量は通常時の20~30倍の量になります。成長ホルモンが分泌されると肝臓から「IGF-1(インスリン様成長因子)」を分泌させます。
IGF-1とは
IGF-1は、mTORシグナル系を活性化するとともに、筋サテライト細胞を活性化させ、筋肥大を促進することがわかっています。
筋トレを行うことで、肝臓だけではなく、筋繊維からも分泌されます。
筋繊維から分泌されるIGF-1は筋肉由来の成長因子であるため、筋肥大に対して、効果的に作用します。
成長ホルモン、IGF-1を効率的に分泌するには、テストステロン同様、80%1RM×6-9rep×3セットのトレーニングを行うことが重要です。